「三河一色めすうなぎ研究会」は、うなぎの王国と称される愛知県・一色町にて育てられた、“幻”と言われるほど珍しい「めすうなぎ」を、5月29日(水)〜7月28日(日)の期間、Makuakeにて全国販売する。

一般に流通しているうなぎは「おす」

1980年代ごろから、うなぎの稚魚(シラスウナギ)の採捕量の減少により、天然資源の減少が危惧されてきた。


養殖うなぎの生産量が全国2位の愛知県は、シラスウナギの減少に対して手を打ち、大切な天然資源を活かすために、1匹1匹のうなぎを大きく育てる研究をスタートした。


うなぎは、成長に伴い性別が決まる性質を持つのが、不思議なことに養殖するとほとんどが「おす」に育ち、市場に出回るうなぎも多くは「おす」とされている。一方、稀に出回るめすうなぎは、身が大きくなりやすく、おすと味わいが異なり、その味は絶品と言われている。

「おす」より「めす」が高評価


主に食べられている従来サイズのおすうなぎと、今回の研究をもとに育った大型のめすうなぎの食味調査では、85%が大型めすうなぎの方が美味しいと評価。


また、専門機関である「味香り戦略研究所」にて「食感」「味わい」「成分」を比較すると、めすうなぎは雑味が少なく、うま味が際立ち、濃厚な味わいという評価を得た。


おすうなぎと比べて、うま味の元となる「アミノ酸量」が多いことが特徴だ。

うなぎの研究者が、養殖場から出荷されためすうなぎを食べた際に「身が驚くほど柔らかく、うま味があり、これまで食べていたウナギとは全く違う」と知り、この美味しいめすうなぎを多くの人に食べてもらいたいと考え研究を開始した。

うなぎ産地の養殖事業者が協力

愛知県水産試験場と国立大学や企業が研究メンバーとなり、研究コンソーシアムを結成し、生研支援センターの「イノベーション創出教化研究推進事業」の支援を受けてめすうなぎを育てる特許技術を開発。その実証メンバーであり、うなぎの王国と称される三河一色エリアの養殖事業者が中心となり「三河一色めすうなぎ研究会」を発足し、めすうなぎの普及活動を推進・支援している。


愛知県西尾市にある一色町は、西三河南部の三河湾に面しており、矢作川の清流と温暖な気候、豊かな大地に囲まれた、自然の恵みに包まれた土地柄。矢作川水系の表流水を水源とし、限りなく天然に近い環境で、明治37年頃から本格的にうなぎを養殖。最適な環境・水温・餌などを徹底的に追求し、その食味・質の高さで全国の事業者に認められているブランドうなぎ産地となった。