◆恨み辛みはなくなり、今の気持ちは
「娘が会いたいと言うなら、いつでも元夫には会わせようと思っています。あれから6年、いろいろありましたが、娘にとって父親であることには変わりないので。元夫は心から反省しているみたいだし、辛酸もなめてきたようだから、私も娘と一緒なら会ってみたい気がしています。娘は現在、『熟慮中』だそうですけど」
ゆっくりと親子関係だけ復活させていければいいとサエミさんは考えている。そしてあのときの恨み辛みはもう残ってはいないとも。マキさんに引っかき回されたが、彼女に人生を壊されたとは思いたくないともサエミさんは言う。人に壊されるような人生であってたまるものか。彼女は最後にそう断言した。
<文/亀山早苗>
【亀山早苗】
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio