◆「自分のことは自分で」だけでなく

赤ちゃんならそれが当然の要求ですが、それを成人が自分の当然の権利であるかのように要求し、満たされないことで不機嫌になったり「自分は被害者だ」と傷ついたりしているのです。

家庭のなかで自分が「ケアをする主体である」という男性は、年代が上になるほど、女性に比べ圧倒的に少ないと感じます。

若い世代も、油断できないと思います。いまどきは男の子も「自分のことは自分でできるように」と教わりますし、大人になればひとり暮らしをする人もいます。多くの男性が、およそ家事ができないというわけではない。それなのに、家族のほかのメンバーのケアをするという発想にはつながらない傾向にあるのは圧倒的に男性が多いです。