◆有紗も岡村も求めた“普通”とはいったい何なのか

 “考えさせられるドラマ”と括(くく)るとどうしても安っぽくなってしまうが、毎度毎度いろいろなことを考えさせられた『初恋、ざらり』。

 有紗は終始、“普通”になることを願っており、岡村は両親から“普通”であることを望まれ続けていたが、とにもかくにも1話から“普通”という概念がつきまとう内容だった。

「初恋、ざらり」
©「初恋、ざらり」製作委員会
 ついつい「普通とは何か?」を考えたくなるが、“普通”は人によって解釈がほぼ確実に異なるため定義づけは難しい。

 ただ本作を見る限り、普通という概念は「他人に迷惑をかけないこと」と表すこともできそうだ。