■橋本じゅんに萌え尽きる
今回はSDMに警察からの責任者を迎える回でした。送り込まれてきたのは、SDMの存在に否定的な女性総務大臣の夫である元機動隊員の沢渡(橋本じゅん)。警察では災害対策のエキスパートとして鳴らした人物だそうです。
その沢渡が自ら「スパイ」を名乗り、ハルカンの態度がSDMに悪影響を与えていると断言。その一方で、現場に出ればエキスパートっぷりを存分に発揮して人命救助に一役買うことになる。
今回はその沢渡とハルカンを中心としたSDM指揮車両内での会話劇がメインとなりましたが、橋本じゅんって独特な俳優さんなんですよね。二枚目と三枚目、善人と悪人、その対極の顔が常に同居しているような、裏を見せているのに裏を読ませない芝居をする。
この会話劇を見ているうちに、沢渡とハルカンが『SLAM DUNK』(集英社)の流川と桜木に見えてくる。優秀な人同士が反目しながら共闘しているさまは、それだけで興奮を覚えるものです。あと橋本じゅん、名前がかわいい。
物語としては、発端となった5年前の豪雨災害でハルカンの婚約者が亡くなっていて、その婚約者の父親が防災担当大臣で、同じ災害で敵対してきた総務大臣の秘書も亡くなっていて、SDMの消防班統括責任者は亡くなったハルカンの婚約者のいとこで、運転手兼料理番の女性(仁村紗和)も何やら関係者を亡くしているらしく、身内・ザ・オンパレードな人物配置がスケール感の矮小化を生みそうな気もするんですが、あんまりそんな感じもしないんですよね。やっぱ自然災害が相手だと、これくらいガチガチに身内で固めても不自然に見えないのか、と、そんなことも感じました。
次回からは、その5年前の豪雨災害の真相に迫っていくようです。前回は出口夏希、今回は橋本じゅん、次回は仁村紗和と、ちゃんと回ごとに主役を据えて掘り下げているので、チームへの理解が回を追って深まっていくのも最終回に向けての期待をあおります。ほんとにいいドラマをやってると思う。がんばれ。
(文=どらまっ子AKIちゃん)