それなら俳優業がメインの木村も独立したほうがいいように思えるが、そう簡単でないようだ。事態を複雑にしているのが先述したSMAPの独立騒動で、木村が残留の意思を示したことでグループ全員での独立は失敗。テレビの生放送で、メンバー全員が並んで「公開謝罪」する事態になり、これがSMAPの解散につながった。
当時、木村は「裏切り者」と揶揄されたが、育ててくれた事務所への恩義を重んじる姿勢を評価する声もあった。それだけに、ここで独立となれば「SMAP騒動の時から、自分の都合優先で動いているだけ」と見られかねず、それは「男気がある」という木村のパブリックイメージに反する。
独立すれば激減したCM契約数が回復するのは間違いなく、ドラマや映画のオファーも増加するのは確実視されている。木村がSTARTO社に残っているメリットはあまりないはずなのだが、SMAP騒動による「裏切り者」イメージがネックとなって踏み出せないのではないかとみられているようだ。
木村のイメージ戦略については、本人以上に妻の工藤の意向が大きく影響しているといわれている。工藤の判断を加味した上で、木村はSMAP騒動の時のように再び「独立か、残留か」のどちらの道へ行くのかを決断することになりそうだ。