日本のホラー映画⑪ノロイ
『ノロイ』は2005年に公開されたドキュメンタリー風ホラー映画です。ホラー映画好きは一度は観たことのある『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』の監督である白石晃士さんが手掛けている作品で、物語と言うよりは実際に起こっている映像のような演出が魅力でしょう。
主要キャスト
小林雅文:村木仁/石井潤子:久我朋乃/松本まりか/ 堀光男:寺十吾/矢野加奈:菅野莉央/石井潤子の家にいた少年:神林秀太/大沢真一:柿澤隆史/矢野照之:田野良樹/ 矢野喜美子:長宗我部陽子
あらすじ&見どころ
怪奇実話作家の小林雅文は、奇妙な声が聞こえる家の隣に住む親子に取材をしていました。奇妙な声がする家の家主は石井と言い、小林が訪問すると怒りながら追い返しました。訪問した際に小林が起動していたカメラには妙な音声が録音されており、数日後隣人の親子は亡くなってしまいます。
その後も小林は数々の不可解な事件について取材し、やっと『ノロイ』を完成させました。ところが、その直後に小林宅は火事で全焼し、妻が遺体で発見され、小林自身はいまだに行方がわかっていないそうです。
『ノロイ』はフィクション作品ですが、怪奇実話作家の小林が取材する呪いの数々をドキュメンタリー風で追跡するストーリーになっています。ドキュメンタリー風のストーリーと、リアリティさを追求した演出がなんとも言えない不気味さを感じさせてくれるでしょう。
日本のホラー映画⑫残穢 住んではいけない部屋
『残穢 住んではいけない部屋』は、2015年に公開されたホラーサスペンス作品です。小野不由美さんのホラー小説『残穢』をホラー作品でお馴染みの中村義洋監督が映画化しています。
主要キャスト
小松由美子:竹内結子/久保さん:橋本愛/直人:滝藤賢一/平岡芳明:佐々木蔵之介/三澤徹夫:坂口健太郎/田村さん:山下容莉枝/梶川氏:渋谷謙人/山本くん:成田凌
あらすじ&見どころ
読者の投稿を元に小説を書く小松由美子は、一通の手紙に興味を持ちました。その内容と言うのが住んでいるマンションの部屋から声が聞こえると書かれているのです。由美子は以前にも似たような内容の手紙を別の人物からもらっていたため、同じ部屋なのでは?と疑います。
ところが、実際は同じマンションではあったものの違う部屋で、部屋自体に何かあるわけではないようです。しかし、そのマンションからは他に何人もすぐに転居してしまっているらしく、その後必ず不審死を遂げていたのでした。
『残穢 住んではいけない部屋』は、思わず今自分がいる部屋や土地がどういった過去を持つのか調べておきたくなる内容です。恐さに妥協がなく、日本のホラー作品らしい恐怖が満載な作品なので、ホラー好きでも恐怖を感じること間違いなしでしょう。
日本のホラー映画⑬らせん
『らせん』は1998年に公開された『リング』の続編映画です。呪いのビデオの『リング』のその後が描かれており、同名小説を映画化しました。
主要キャスト
安藤満男:佐藤浩市/高野舞:中谷美紀/高山竜司:真田広之/宮下:鶴見辰吾/山村貞子:佐伯日菜子/吉野:松重豊/前川警部補:小木茂光/浅川玲子:松嶋菜々子/伊熊平八郎:伴大介/小林:真鍋尚晃/舟越:安達直人/安藤利恵子:加倉井えり
あらすじ&見どころ
東京都監察医の安藤は、息子を海で亡くしてからと言うもの、自殺について考える日々でした。そんなある日、大学の同級生である高山竜司が変死体となり、安藤の病院に届きます。昔の友人を解剖していると、胃の中に数字がかかれた紙切れを発見しました。
学生時代に高山は数字で暗号を作ることが好きで、その暗号が解けたのは安藤だけだと話していたことを思い出します。安藤は高山のダイニングメッセージだと解釈すると、その暗号を解読しようと試みますが、この一件を機に、謎のウイルス事件に巻き込まれていくのでした。
『らせん』は、『リング』の続編と言われていますが、そのまま物語が続いているわけではありません。おすすめの観方は、『リング』『らせん』を両方観ることで、2作品どちらも観ると、より貞子の呪いの恐ろしさを理解することができるでしょう。
日本のホラー映画⑭幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形
『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』は1970年に公開された東宝作品で、連続殺人と不可解な事件の謎に迫ります。幽霊役の女性はとても綺麗で、あまり怖くないですが、物語の雰囲気は昔のホラー映画独特の怖さがあり、おすすめです。
主要キャスト
佐川和彦:中村敦夫/野々村夕子:小林夕岐子/佐川圭子:松尾嘉代/高木浩:中尾彬/野々村志津:南風洋子/源造:高品格/吏員:浜村純/運転手:堺左千夫
あらすじ&見どころ
半年ぶりに帰国した佐川は恋人へ会いに行ってから行方不明になってしまいました。全然連絡の取れない兄の行方が気になる妹の圭子は婚約者の高木を連れ、兄の恋人である夕子の実家を訪ねます。すると夕子の母親は4日前に佐川は帰り、加えて夕子はすでに亡くなっていたと告げました。
兄の行方の手がかりが掴めない圭子と高木は落胆しますが、夕子のお墓の前に兄のボタンを発見します。やはり、夕子の実家に何かあると感じた二人は、再び実家へ戻り、一泊させてもらうことにしたのでした。
『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』は1970年公開とかなり古い映画で、50年以上前の映像がより怖さを引き立てます。日本の昔ながらのホラー作品が好きな方はぜひ観てもらいたい作品です。
日本のホラー映画⑮怪談
『怪談』は1965年公開のホラー作品で、小泉八雲の著書『怪談』から4つのエピソードが描かれています。カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞する輝かしい功績も残しました。
主要キャスト
『黒髪』武士:三国連太郎/妻:新珠三千代/第二の妻:渡辺美佐子/『雪女』巳之吉:仲代達矢/お雪・雪女:岸惠子/巳之吉の母:望月優子/『耳無芳一の話』耳無芳一:中村賀津雄/甲冑の武士:丹波哲郎/『茶碗の中』関内:三代目中村翫右衛門/作者:滝沢修/おかみさん:杉村春子
あらすじ&見どころ
『黒髪』若い武士にはとても献身的な妻が居たので幸せでした。ところが仕えていた主君が堕落したことで、とても貧しくなった武士は妻を残して逃亡してしまいます。そして、遠い地に辿り着くと裕福な娘を妻にし、貧しさからは脱却しますが、やはりおいてきた妻のことが心配で、毎日悔やみます。
また、新しい妻はとても我儘だったため、耐えきれなくなった武士は、前の妻がいる家へ戻りました。久しぶりに家へ戻ると、ボロボロになった家でひとりで織物をしている妻を見つけ、武士は謝罪します。ところが、次の朝、妻は屍と化しており、長い黒髪が武士を襲うのでした。
『怪談』は『黒髪』の他にも、『雪女』、『耳無芳一の話』、『茶碗の中』が収録されています。1つの映画で4つの作品が楽しめるので興味のある方はチェックしてみて下さい。