2018年に坂口憲二が芸能界から姿を消した。難病を患っていたためだった。

 だが一方で坂口は次なる人生を模索するように、コーヒーの焙煎士となり、2018年夏に「The Rising Sun Coffee」をオープン。2023年は5年ぶりに復帰し、さらに9月13日には、自身の個人事務所「オフィスブラックツリー」を立ち上げることを発表したばかり。

 つまり、今は俳優とコーヒー店経営者の二足のわらじというわけだ。

「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、“坂口憲二シーズン”となりそうな2023年の活躍に期待を込める。

◆若手俳優顔負けの表情

 2023年3月、サントリー生ビールのCMに懐かしい顔が。山﨑賢人、上白石萌音などフレッシュな俳優が春風を吹き込む表情を見せる。

 その間を縫って、いくぶんか渋みを増した坂口憲二が、まるで真打ち登場のような勢いで登場した。

 7月に放映された「海のために生きる人編」では、上白石が通りかかった浜辺で坂口が海のゴミを引き上げる。額に汗を滲ませ、ひと仕事終えた後に喉を潤すビール。格別の味を伝えるべく、坂口が「ぶぅぁ~っ」と渾身の飲みっぷり。

 あれ最近見かけなくなったなと思っていたのがいつのことやら、記憶が風化しかけていたときに、若手俳優顔負けのあの表情だ。日本全国、誰もがこの放映に驚いたのではないか。