今回の夏ドラマで、テレビ関係者から大きな注目を集めている森と前田。この2人は特に、来年以降ドラマ出演本数が飛躍的に多くなるだろうと言われている。その裏には、ドラマの量産体制に入っているテレビの構造改革が関係しているという。
「10月の秋ドラマから、フジテレビは最大で週8のドラマ枠を設ける方針で、他局も同様に増枠している。CM枠が売りづらく、再利用しにくいバラエティ番組はドンドン姿を消す予定。残るのは、『アメトーーク』(テレビ朝日系)や『水曜日のダウンタウン』(TBS系)のように、DVD化や見逃し配信で人気が出るものに限られる。その代わりにドラマを作れば、自社の見逃し配信のコンテンツにでき、ヒットすれば劇場版も作れる。TVerなど外部のサービスでも人気が出る可能性もあるし、もっとも希望があるのがドラマだ。ただ、何でも作れば良いわけでなく、枠が増えてもクオリティは求められる。各局で、優秀な脚本家や俳優を取り合っている状況。特に女優は枯渇気味で、森や前田はまだ特定の作品の色も付いていないので人気が高まっている」(民放局編成担当)
深夜枠のドラマも今後増えていく予定で、局として使い勝手が良い女優を積極的に起用したい方針だという。
「橋本環奈や広瀬すずなど、超売れっ子は深夜枠NGですしスケジュールも厳しい。そうなると、いまテレビ局が欲しいのは主役も脇役も出来てこちらの要望もしっかり聞いてくれる実力派。森や前田はまさにバッチリで、他にも小池栄子などもドラマの企画会議で必ず名前が上がる。ドラマ枠が増えることで、意外な女優がバブル的な人気を獲得して大ブレイクするかも知れません」(民放関係者)
現在はテレビや映画だけでなく、各配信サービスでもオリジナルドラマが多数作られている。テレビドラマはどれも似たような作品が多い中で、森や前田のような注目株が変革を起こすことができるのだろうか?