宮古牛のバガス焼き

スターリゾートが、沖縄県宮古島市伊良部島にて、4月26日(金)に新規開業する、7室限定のオーベルジュスイートヴィラ「アヤンナ宮古島」内に、同日、琉球イノベーティブレストラン「Jivana(ジバナ)」をオープンする。

サトウキビの搾りかす「バガス」

梅雨の影響により、小麦の生産が困難である日本の小麦の食料自給率は、農林水産省が発表した令和4年度概算で15%(※1)と低く、残りの85%を海外から輸入。世界情勢や円安などの影響を大きく受け、安定的な供給ができないことが課題となっている小麦は昨今高騰し、家庭や外食産業でもさまざまな影響が出ている。

フレンチの技法を用いて、沖縄のエッセンスを加えながら自由な発想で調理を行うイノベーティブレストラン「Jivana」では、食料自給率の低い小麦に変わる新たな食材として、サトウキビの搾りかす「バガス」を利用した、日本で初めての「バガス」のフルコースを提供する。

バガスブリオッシュ

コースで提供される1品1品は小麦粉の一部を「バガス」の粉末で代用しており、ブリオッシュ、タコス、キッシュなどさまざまな形で「バガス」を楽しむことができる。

沖縄県の課題の1つである「バガス」を活用

サトウキビは、沖縄の農家の約8割が生産している、沖縄の人々の生活に欠かせない作物。このサトウキビから、砂糖をつくるためにショ糖を圧搾した残りの繊維の部分のことを「バガス」という。砂糖をつくる過程では原料の25%ほどが「バガス」として残るため、年間73万トン(※2)のサトウキビが生産される沖縄県では、年間約18トンの「バガス」が発生しているといわれているそうだ。

「バガス」はこれまで、全体の89%が精糖工場のボイラー燃料として利用される他、堆肥や飼料原料、パルプ紙として二次利用される場合もあるものの、未だその全てを有効活用できているわけではない。

「Jivana」では、地産地消を目指し、沖縄の食材をふんだんに使用したコースを提供するが、沖縄県が抱える課題の1つである「バガス」の活用として、小麦粉の代用品そして運搬による環境負荷などが少ないエシカル食品としての新たな可能性を提案したいと考えているという。

2種類のディナーコース

「Jivana」のディナーでは、「琉球イノベーティブコース」と、「バガス」を使用した「バガスイノベーティブコース」の2種類を用意。

宮古牛のバガスタコス

コース内容は、「バガスイノベーディブコース」12,000円が、「宮古牛のバガスタコス」「バガスキッシュ」「バガスブリオッシュの栗芋スープ」「沖縄県産魚のバガスフリット」「宮古牛のバガス焼き」「沖縄バガスそば」「アイスバガス餅」「バガスのクレープ」の全10品。

「琉球イノベーティブコース」18,000円が、「ベニイモタルトカモ」「シャコ貝チャウダー」「紫人参」「大葉のグラニテ」「宮古牛タルタルアイス」「宮古牛カツサンド」「宮古牛ロースト」「宮古牛土鍋ご飯」「さんぴん茶チーズケーキ」「季節のフルーツ」「マンゴーブリュレ」「黒糖テリーヌ」の全12品だ。