また、声優業界でも1979年に青二プロダクションの分裂騒ぎが起きている。

 当時、同社に不満を持っていた野沢雅子、神谷明、三ツ矢雄二ら声優16名とスタッフ6名が事務所を一斉退社し、ぷろだくしょんバオバブを設立。そういった経緯があるため、青二プロとバオバブは「犬猿の仲」とささやかれた時期もあった。

 そんな過去のケースと、滝沢氏の動きは異なる部分が多い。しかし、昨年10月末でジャニーズ事務所を退社した滝沢氏が、それ以前からタレントの引き抜きを目論んでいたとすれば、極力波風が立たないように「段階的な分裂」を計画している可能性もありそうだ。

 日本のエンタメ業界に一大帝国を築き上げたジャニーズ事務所。いつか、所属タレントが「ジャニーズ残留組」と呼ばれる日がくるのだろうか。