◆“お色気”的なキャラクターを演じていた時期も

『身代わり忠臣蔵』
――自分が一番の時は自由だったが、今よりも大変に感じる瞬間があったと。

橋本:しんどかったですね。楽しかったですが、視野がすごく狭かった感じがします。あと、メリハリもなかった。育児の時間、仕事の時間と、今はメリハリもできています。

あと結婚前は、たくさん飲み歩いていましたね。なので、体重管理もできなかったですし、人と繋がらなきゃみたいな焦りがあったんですかね。なんだか自分、本当にふわふわしてました。自分がちゃんと確立していなかった感じですね。

――世の中の人は、橋本マナミさんのことをテレビでの印象から“お色気”的なキャラクターとして観ていた時期だと思いますが、その時でも確立していなかった?

橋本:橋本マナミっていうテレビに出ているキャラクターは作り上げてたものなので、ある意味それを演じていたみたいな感じなんです。たとえば自分がしっかりある人って、要求されたことでも嫌なことは嫌と言えると思うのですが、わたしはその作り上げられたものを、みなさんが求めるものへ近づけようとしか考えていなかったので、途中から自分がなくなっちゃった感じになっていました。やりたくないこともそれに合わせて背伸びしてやっていたりとか。無理をしていた感じもありましたね。

――だからその時と表情が違うわけなんですね。

橋本:その時はよかったのですが、飽きられちゃったりしたら何も残らないなって。自分というものを確立していないと、“この人、魅力的だな”と思われないんだろうなっていうのは、その経験を経て思ったことです。今は自分がやりたいことをやりたいけれど、これは違うということもはっきり伝えたり。以前は周りに合わせすぎていたかもしれないです。