■あいかわらず倫理がやばい

 なんやかんやで五感を失うことになった雨ちゃん(永野芽郁)。これまで、わりと平然と受け入れているように見えましたが、やっぱり不安で寝不足気味のようです。

 一方、太陽くん(山田裕貴)は『介護入門』なる書籍を購入。付箋だらけの様子から、だいぶ熱心に勉強しているようです。たぶん足腰の弱い人に階段昇降をさせるなって書いてあると思うから、そこも後で読んどいてね。人って、階段から落ちると平気で死ぬから。

 で、最初にしんどかったのが、太陽くんが戸棚の引き出しから睡眠改善薬を見つけてショックを受けるくだり。雨ちゃんが常用しているようですが、まず市販の睡眠改善薬を「悲劇のアイテム」という位置づけで登場させていることがしんどいんです。このドラマを作ってる人は、視覚や聴覚を失ったり、寝つきが悪かったりする人のことを短絡的に「かわいそう」と思ってる。「見てて泣けてくる」と思ってる。かなりの優生思想の持ち主です。いやいや、ドリエルくらいみんな飲んでるって。