その1:家庭で責任をかかえ過ぎないこと

小学生「マーガリンは毒だから食べません」問題が物議。食育で悩み過ぎないため3か条
(画像=『女子SPA!』より引用)

まずはじめに、きっかけのつぶやきにあった「食に関する指導の主戦場は家庭だ」という点について。これ、本当にそうなのでしょうか? 正解は一つではないことが大前提になりますが、“主戦場”という表現にはプレッシャーや脅威が伴います。マーガリンが本当に毒なのか? 食育は家庭でやるべきなのか? という問題とは別に、「そもそも食育って、戦いなのか?」という疑問が湧き上がるのです。

 食育というワードを“教育”や“勉強”に差し替えてみた場合、「成功」や「正解」のために必要なファクターが本当に“戦い”なのか、私は疑問です。正しい情報や知識を得るために「闘争心」は必要なのでしょうか?

 子どもの食事について行き詰まり、悩んでしまったとしたら、まずは、ご自身の悩んでいる姿勢をほめてあげるべきだと思います。そして、一人で抱え込まずに、ヒトや社会に頼ってよいことであるという認識を持つほうが健全です。これを責任転嫁という人はいないはずです。

 食育の基本は、子どもたちの食事をコーディネートする大人が「食を楽しめること」。「精神的に余裕を持って判断、情報収集、実践ができること」だと思います。今回のマーガリンについては、冷静な環境で子どもと一緒に正しい情報を調べてみたり、学校などに質問をしてみて良いと思います。