◆日が暮れるまでに家に帰らないとダメだった

――本作のタイトルは、尼崎市にある、海抜0メートル地帯に海水が流れ込むのを防くロックゲートの愛称“尼ロック”から取られていて、寝ているだけに見えて、実は一家を守っている父を示しています。中条さんが、知らないうちに守られていたなと感じる存在はいますか?

中条あやみさん(以下、中条)「やっぱり両親です。私、今でも横断歩道を渡るときには、青信号でも、車が来ていないかどうか絶対に確認するんです。小さなころから“信号を信用するな”と教わっていたので、体に染みついていて。それに父から言われて空手を習っていたのですが、自分を守れるように先のことを考えてくれていたんだなと今になって思います」

中条あやみ
――当時は「厳しいな」と感じていましたか?

中条「すごく思ってました。日が暮れると家に帰らないとダメだったんですけど、冬なんて18時とかもっと前に暮れますよね。遅れるとめっちゃ怒られていたので、“怖い!”“厳しい!”と思ってました。子どもだとどうしても叱られていると感じてしまうんですよね。でもそれって守られてたんだなと感じます」