◆大人にとっての心地よい友達関係って、一体どんなもの?

おおしま: 冒頭で話した通り、「大人になってから友達が減ったな」と思うことがあります。その分仕事やパートナーとの時間は充実してはいるのですが、もともと友達が少ない方なので、ちょっと寂しさもあったりして。林さんが思う「心地よい友達関係」って、どんなものだと思いますか?

林: そもそも、年齢とともに友達が減るって仕方ないことだと思います。一説によると、人は“狭い場所”でしか友達を作れない生き物だと言われているそうです。たとえば中学高校などの狭いコミュニティですね。これを大学の単位制にすると、友達ができにくくなると言われています。

友達って、性格や興味が合うことでできると思われがちですが、本質はそこにはなくて、毎日顔を突き合わせて色んな話をぶつけ合っていく中でできていくんです。

BARのマスター林伸次さんに聞く!
おおしま:なんだか、いきなり安心しちゃいました! 普通に生活していると、友達関係が新しくできるよりも、減る方が多いと感じるのは当然のことなんですね。

林: そうですね。だからこそ、孤独を感じるときがあるなら、意識的に作らないとダメとも言えます。

もちろん結婚はしたい人がすればいいし、したくない人はしなくていいと思いますが、僕はもし結婚をしたいと思っているのなら、結婚推進派です。それは独りだと話し相手がおらず、早死にのリスクが高まるから、というところから来ています。人は一定量の会話をしないと、精神的に参ってしまうと言われています。「結婚相手が一番の友達」であれば、少なくとも会話不足で孤独になるリスクは、ある程度回避できますからね。