「去年、巷で岡田語録がもてはやされていましたが“アレ”とか“それ”とか、“おーん”とか、とにかく擬音語、指示語があまりに多すぎるのです。これは以前、阪神やオリックスで監督をしていた時の会見でも同じで、当時の担当メディアは会見が終わると『“アレ”を指すのはこの場面のプレーやな』とか、いちいち確認していたのです。ところが昔と違って今のアスリートは野球選手に限らず、物事を具体的に語れる人が多くなってきました。ボディケアやトレーニングが進化し、より詳細に自身の体のことを伝える必要があることも影響しているのでしょう。もちろんそれは取材現場でも同様で、丁寧に自分の言葉で状況を説明できるアスリートは増えています。メディアもそれをもてはやしており、いくらプレーがうまくてもうまく状況を口にできなければ、記事化の際、半ば排除したりスルーする動きがあるのは否めません。岡田監督の“アレ”が連発されることで、『だから岡田監督を取材するのは……』と露骨に嫌がる記者さえいます。一方的にマスコミが悪いといわれても、と考えてしまいますね」(同)

 今年に入ってから岡田監督とマスコミが決定的に揉めたのは2度目。いずれも「俺はしゃべらんよ」と岡田監督の方から遮断するパターンで当面続きそうな雰囲気となっている。

「去年、同じような展開になった時はマスコミ側から謝罪し、一件落着となりましたが今回はそんな空気にもなっていない。マスコミ側も『嫌ならやらなければいい』と高を括っています」

 険悪ムードが続けば現場の士気に影響が出るのは当然のことだろう。