ジョージ・ソロス「経験を役立てる」

ハンガリー系ユダヤ人としてナチスから迫害を受けたソロス一家は、偽の身分証明書を用意するという父親ティヴォドア・ソロス氏の機転で命を救われた。父親は偽の身分証明書を迫害のリスクに身を置くほかの人々にも用意し、裕福な者には高く、貧しいものには安く販売するという闇事業を立ち上げた。 

ソロス氏は多大なる影響を受けた父親について、「父は自らが人生で学んだ経験を活かし、予期せぬ未来から息子たちを守った 」と自身の自伝で述べている(traderlife2018年1月12日付記事)。

マーク・キューバン「若さを忘れない・人に敬意を持って接する」

キューバン氏は「今日のお前は、今まで生きてきた中で一番若くなる。毎日、若々しい生き方をしなければならない」という父ノートン・キューバン氏の教えを守り、現在も毎日若々しさを保つ努力を続けている。

ほかにも、「自分を特別な存在だと思わず、敬意を持って人と接する」ことなどを学んだ。時に傲慢な言動にでることもあるが、常に「人からこう扱われたいと自分が思うやり方で、自分も人に接するように心がけている」そうだ。「いくらお金を持っているかで、人の価値は判断できない」(ビジネス・インサイダー2014年3月12日付記事)。

マイケル・ブルームバーグ「社会への還元」

ブルームバーグ氏は子どもの頃、NAACP(全米黒人地位向上協会)に50ドルを寄付する父に、なぜそんな大金を寄付するのか? と問いかけたことがある。「誰かに対する差別は、全ての人々に対する差別だから」と答えた。

社会へ還元する 「Giving Back」の博愛主義を両親から学んだブルームバーグ氏は、後にブルームバーグを創設し、第108代ニューヨーク市長に就任。築き上げた巨額の富を数多くの慈善活動を通して還元している(Town&Country2017年5月9日付記事)。ブルームバーグ氏の二人の娘も、熱心な慈善活動者だ。

サラ・ブレイクリー「失敗することも大切」

矯正下着メーカーSpanxを創設し、女性ビリオネアとなったブレイクリー氏。子どもの頃、食卓でよく父親から聞かれた質問は「今日はどんな失敗したか?」だった。

「父は私たち子どもに、失敗するように教えた」というその意図は「失敗=挑戦成果への挑戦」ではないと、子どもに伝えることだった。この教えのおかげで、ブレイクリー氏は失敗を恐れず、自由に挑戦することができたという。

同氏はファックスのセールスパーソンを7年間続けた後、起業して大成功を収めた。失敗は時として知識や経験の浅さに起因する。しかし同氏は「無知はその気になれば、最大の資産になる」 とポジティブにとらえている(CNBC2013年10月16日付記事 )。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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