井口と久保田といえば「毒舌/悪口」で知られる芸人である。だが、先日の「焚き火で語る。」では2人とも実直で思慮深く、何よりお笑いへの熱さを抱いている一面が珍しく披露されており、この『耳の穴』への期待も高まっていた。

 第1回では、2人が「芸人の解散」を語り尽くすのだという。和牛、プラス・マイナス、尼神インター、ANZEN漫才、つい先日には関西の有望株・ハイツ友の会も解散を発表しており、いかにもタイムリーな話題である。なるほど、お笑い界の時事ネタに2人が毒づいていく番組か。そういう心持ちで、TVerを再生した。録画ではなくTVerで見たのは、井口がYouTube「ぶちラジ」で口酸っぱく「TVerで見ろ」と言っていたからだ。

 その内容は、時事ネタなどという甘っちょろいものではなかった。

 ひとしきりオープニングトークが終わると、VTRで「ある芸人の本音」が明かされるという。登場したのは、昨年11月にコンビを解散した元ゾフィーの上田航平。ゾフィーは『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(ABEMA)で解散の経緯を詳細に明かしており、その際に相方のサイトウナオキの酒癖と女癖の悪さがネットニュースで広く報じられている。