◆ラブコメ作品のご愛嬌
侑里は目があった相手の心の声が聞こえる“テレパス”という能力の持ち主なのだが、テオの心の声が韓国語なものだから全然意味がわからない。唯一心のうちが読めない相手としてどんどん興味を持つ。
侑里が喜ぶほどテオも距離をグッと近づけていく。第2話でテオが「Dolce & Chocolate」のインターンとして入ってきて以来、オフィス外での待ち伏せ的な行動の数々が、さすがにストーカー的ではないかとの批判の声もあるようだが、まぁこれは必ずしもリアリティを担保する必要のないラブコメ作品のご愛嬌として。
テオが侑里によくたずねる「お腹空いてますか?」は、韓国人の挨拶のような表現らしいけれど、どこか非日常的というか、この地上に舞い降りた天使感みたいなものをテオはまとっている。あのカタコトを聞いてしまうと、身体が勝手に武装解除してしまう。すべ手が許される、伝家の宝刀的な免罪符くらいに考えるべきだろうか。
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