──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ

『光る君へ』第7回はタイトルこそ「おかしきことこそ」でしたが、藤原忯子(よしこ、井上咲楽さん)の死を聞いた花山天皇(本郷奏多さん)が取り乱し、彼女のなきがらに一目会おうと、止める臣下たち相手に暴れる冒頭から不吉な空気が漂っていました。

 ドラマ後半では打毬競技が華やかに執り行われ、源倫子(黒木華さん)たちと一緒に見学することとなったまひろ(吉高由里子さん)も道長(柄本佑さん)や公任(町田啓太さん)たちの晴れ姿を見ることができましたが、突然の雨に見舞われてしまいます。雷に怯えた倫子の愛猫・小麻呂が逃げ出したのを探していたまひろは、着替え中の公任と斉信(金田哲さん)のボーイズトークを偶然に聞いてしまい、愛の歌を詠んではいても、女のことなど出世の足がかりか、慰み者としか捉えていない彼らの本音を知ってショックを受けました。