性教育が遅れている、といわれて久しい日本。近年はようやく変化の兆しが見えてきました。学校教育に問題は多くとも、幼少期からの性教育が大事という考えは社会にだいぶ浸透してきたと感じます。子ども向けの性教育コンテンツや、親子で読める書籍も多数出版され、ちょっとしたブームの様相を呈しています。

握手 男女 夫婦 パートナーシップ
写真はイメージです(以下同じ)
そんな子ども向けのコンテンツを見て、「自分ももっと早くに知っておきたかった……」と思った大人は多いはず。性について知らないがゆえにつまずいた経験を振り返ってみてください。そのなかには、性について知ってさえいれば回避できたかもしれないつまずきもあったのではないでしょうか。

性とは人間関係を築く土台となるもの。40歳を過ぎても、50歳を過ぎてもそれぞれのライフステージで、私たちは人と関わります。人生100年時代、いまから性を学んでも遅くありません。たとえば「パートナーシップ」について。

弁護士の太田啓子さんは離婚事案を多く担当していると日本のパートナーシップ問題点、ひいてはジェンダーの問題が浮かび上がって来ると言います。特に注目すべきは、ケアを誰がどのように行っているか、です。

(以下、『50歳からの性教育』第5講「パートナーシップ~相手への尊重と傾聴~」より本文を抜粋、一部編集を加えたものです)