思いがけず犯罪に巻き込まれそうになったことはありませんか?

今回はそんな危険を感じたエピソードについてfuelle編集部が取材しました。

エピソード1. 兄が痴漢したと電話が来た

2019年の夏、14時くらいに80歳近い父から私の携帯に連絡がありました。

電話越しの父はすでに慌てふためいており、今銀行に来ていると言います。

まずは、落ち着いて何が起こったのか話してみるように促すと、1時間ほど前に警察から自宅の電話機に電話がかかってきて「お宅の息子さんが電車で痴漢をして捕まった」という報告を受けたと言ってきました。

警察がいうその息子とは、私の兄であり、父は痴漢をしたとされる兄の示談のために200万円が必要になったとのことで、近所の銀行の前から念のため私に電話をかけてきたのでした。

兄は営業職などではなく勤務中は外出することはないし、私よりも大真面目な兄は何より痴漢なんてするわけがないと父を諭し、一旦お金をおろさずに帰宅するように言いました。

私や母が携帯から兄に電話をしてもつながらず、どうしたものかと考えていると、自宅にまた警察と名乗る男から電話が入り、今度は父ではなく仕事から帰宅していた母が受話器を取りました。

その男は「200万円用意できましたか?」というので、母は「息子は名前を何と言っていますか?」というと「そんなことよりも早くしないと、大変なことになりますよ」と、言ってきました。

母は負けじと「名も分からない人のために200万円は払えません!」と答え、その電話を切ってしまいました。

この相手の反応により、オレオレ詐欺の一種であると確信した私たちは、それからまもなく兄とも連絡がつき、いつもどおり普通に出勤していたという報告を受け、ギリギリのところで200万円を失わずに済んだことを知って安堵しました。

(40代・男性)

エピソード2. 副業を始めるつもりが…

2022年9月の最近の出来事です。普段、SNSを利用することが多く、たくさんの有名人の方や、SNSで活躍されている方をフォローしています。

気になる方の活躍ぶりを見て
「私もこんな風に仕事してみたいな~」
「お洒落な生活したいな~」
などと憧れる方が何人もいらっしゃいました。

ある日、その中の一人の方の投稿に目が留まりました。

「副業で一緒に稼ぎませんか?」という内容でアカウントの名前も写真も投稿の雰囲気もその方と全く同じだったので、ちょうど副業を探し始めた時だったのもあり、気になってLINE登録後、作業内容の詳細を確認することにしました。

LINEのアカウントの写真も同じ方でしたが、LINEのやり取りをするにつれて、「あれ?」と感じる不審な点がいくつか出てきました。主人に相談してもやっぱり怪しいという事になり、お断りの返事をしました。

その後、既読にはなったものの返信はありませんでした。その数時間後、私が連絡を取っていたと思っていた方がSNSで「アカウントを乗っ取られ、写真も勝手に使用されているものです。今すぐLINEをブロックしてください」と投稿されていました。

それを見た瞬間、ドキッとしました。

いつも見ている方だったので信用してやり取りをしていましたが、写真やアカウントで判断しては、絶対にいけないと思わされました。

特殊詐欺が多い世の中で悪い噂もたくさん聞く中、「私は絶対大丈夫」と思っていましたがまさか自分が詐欺にあいそうになるとは思いませんでした。

これからも気を付けて慎重に判断したいと思います。

(30代・女性)

自分だけは大丈夫と思っていませんか

今回は、危険を感じたエピソードを2つ紹介しました。詐欺や犯罪は年々高度化しているので、「自分は大丈夫」と過信せず、少しでも怪しいと思ったら慎重に行動するようにしましょう。

文・fuelle編集部