笹崎アナといえば、入社をめぐって局と「裁判沙汰」となったことが有名だ。大学生だった2013年に日テレから採用内定を受けたが、母親の知人が経営する銀座のクラブでホステスとしてアルバイトしていた経歴を申告したところ、局の人事部長から「アナウンサーに求められる清廉性に相応しくない」として内定取り消しを通達され、これを不服として裁判に発展。当初、日テレは争う姿勢だったが、「職業差別では」といった批判が起きると態度を一転させ、地裁からの和解勧告に従って2015年に笹崎アナの入社が認められた。

 笹崎アナは入社後数カ月で日曜朝の情報番組『シューイチ』のレギュラーに起用され、その後も『ヒルナンデス!』や『情報ライブ ミヤネ屋』のニュースコーナーを担当するなど活躍。局との間に感情的な問題はなさそうに見え、将来のエース候補と称されるほど期待を集める存在となった。

 2022年10月には午前の情報番組『バゲット』の新MCに抜擢され、出世コースの王道である「帯番組の司会」の座を獲得。本人も大いに意気込んでいたのだが、司会就任からわずか約1か月後に翌春での番組打ち切りが発表された。今年3月に番組が終了すると、笹崎アナの業務は新情報番組『DayDay.』のナレーションや深夜の『夜バケット』のコーナー担当、ニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」への出演くらいになり、本人がSNSで「時間ができたから趣味として何かはじめたいんだけど、何がいいかなぁ」とこぼすなど、時間を持て余すほど仕事が激減していると推察された。

 タイミング的に笹崎アナの司会就任の時点で「バケット打ち切り」は内定していたと考えられ、約半年後に終わることが決まっている番組を押し付けられたようにも見える。局が笹崎アナを大事にしているならこんな扱いをするとは思えず、終了後に別の番組を任せるなどのアフターフォローもなかったことで「冷遇」疑惑が噴出し、結局は裁判の一件が尾を引いていたのではと指摘する声も上がった。実際に冷遇状態にあったかどうかは別にしても、笹崎アナが最終的に「退社」を選んだという事実は間違いない。