実写映画化については昨年4月に発表され、昨年10月には一部で「山崎賢人主演で内定」との報道が出ていた。今回発表されたキャスト情報では、やはり主人公の「不死身の杉元」こと杉元佐一役を山崎が演じるほか、杉元と行動を共にすることになるアイヌの少女・アシリパ役に山田杏奈、「脱獄王」の白石由竹役に矢本悠馬、孤高のスナイパー・尾形百之助役に眞栄田郷敦、元マタギの谷垣源次郎役に大谷亮平、「鶴見中尉」こと鶴見篤四郎役に玉木宏、土方歳三役に舘ひろしなどがキャスティングされた。監督は、映画『HiGH&LOW THE WORST』を始めとした『ハイロー』シリーズで知られる久保茂昭氏、制作は山崎の代表作でもある映画『キングダム』シリーズを手掛けたCREDEUSが担当している。

 ところが杉元を「実写請負人」山崎が演じるとの発表は、原作ファンを中心に議論を呼んでいる。現在シリーズ最新作が大ヒット中の『キングダム』を始め、数々のコミック実写化映画で主演を務めてきた。これが「とりあえず漫画原作モノは山崎賢人に任せておけばいい」という安易なキャスティングにも映るため、SNS上では「また山崎賢人か…人気あるのは分かるけど、他にいないのかよ」「割と好きな俳優さんなんだが、それでも『また山崎賢人か』という感じある」といった否定的な意見が相次ぎ、「また山崎賢人」がトレンドワード入りする事態となったのだ。

 『キングダム』シリーズのスタッフが制作に参加することもあってか、山崎が大きくジャンプしながら相手に飛びかかるティザー映像のアクションシーンにも既視感があり、それも「またか」という印象を強めているようだ。

 また、原作の杉元はガッシリとした肉体派で野性味あふれるキャラクターだが、それと比べると山崎はスマートすぎる印象があり、実際にティザー映像やポスタービジュアルでも「線の細さ」が少し気になる。山崎は役作りに熱心で、アクションシーンが多い『キングダム』シリーズでも、撮影を前に肉体を鍛えるなどしてきた。実際、一部報道によれば昨年の秋ドラマ『アトムの童(こ)』(TBS系)の撮影終了後に『ゴールデンカムイ』の撮影に臨んだとされるが、『アトムの童』の撮影中、山崎は共演者の松下洸平と筋トレについて語り合っていたことを明かしており、身体づくりに励んでいたとみられる。だが、野性的な「骨太」感を出せるかどうかは骨格などの個人の資質による部分も大きいため難しいところだ。内定報道が出たタイミングでも、杉元役に鈴木亮平や長瀬智也らを推す声が出ていたが、山崎で確定したことで、ふたたび「長瀬智也ならぴったりだと思う」「なぜ鈴木亮平じゃないんだ」といった意見が噴出し、それぞれ今作と無関係なのに名前がトレンド入りしてしまっている。