「WBCの中継映像は本大会を放映したTBSとテレビ朝日がライツホルダーのため、映像は2局しかふんだんに使えないのです。ただそれも期限があって来年3月には消滅してしまう。高額の放映権料を払っているため、まだまだそれがペイできていない。そこで高視聴率が期待できて、なおかつCM出稿も期待できる大晦日に放送すれば少しでも元が取れるという判断に至ったのです」(系列局関係者)

 2026年には次のWBC大会が開催される予定だが、業界内ではTBSが「撤退するだろう」との見方が強い。

「11月19日に幕を閉じた『アジアプロ野球チャンピオンシップ』も侍ジャパンが決勝に進んだ時だけBS、地上波で中継することになっていました。WBC本大会前からTBS関係者が『うちはとにかくスポーツに予算を割いてもらえなくなった。とてもじゃないが次の大会は無理だろう。これが最後だね』とため息をついていた。もちろん大晦日特番が予想以上の高視聴率になれば、来年秋開催の国際大会『プレミア12』の中継にも希望が出てきますが……」(在京テレビ局関係者)

 あれだけ国民を熱狂させたスポーツイベントだけに何とか明るい兆しを見たいところだ。