一方の大関は、勝利を祝う仲間たちに囲まれ、記念撮影を終えると、西山には一瞥もくれずに会場を去ってしまったようだ。そこでその晩、電話にてインタビュー。
――見事な勝利でした。
大関:当たり前です。
――作戦通りに戦っていたような印象を受けましたが。
大関:長い引きこもり生活で足が弱いとわかってたんで、そこを狙った感じです。効いてたと思うんですけど、彼、根性があって、我慢しましたよね。
――スネがすごく腫れ上がっていました。
大関:そうなんですか。ちなみに俺も今日の試合で、左拳を粉砕骨折しました。どのタイミングで折ったのかはわかりませんが。
――スタンディングダウンを奪ったシーンを覚えていますか?
大関:ヒザ蹴りが2発か3発入って、どこかで“メキッ“という感触があったんで、それかな。ちなみに俺、こないだアバラを折ったんですよ。そのときの“メキッ”という感触に似てました。俺の場合、全治2カ月。そう考えると、彼はよく倒れずに頑張ってましたよ。
――試合が終わった今、思うことは?
大関:彼のことはあまり言いたくないし、触れたくもないけど、そもそもなんで試合することになったんだろうってことをよくよく考えると、彼が40過ぎて元関東連合の看板を使ってリスナーさんに「すごい」「すごい」と言われてることが、やっぱ俺、気に食わなかったんだなって、試合が終わってから気づいたんですよ。ただのこっちの僻みだったのかなって。俺は無名じゃないですか。で、なんでそんな10代の栄光が今でも通用するんだろうと思って、ムカついてたんだなって。それまでよくわかってなかったけど、帰りの車の中で初めてそのことに気づきました。
――西山さんは試合後、痩せ我慢かもしれませんが、さっぱりした様子でした。今後も泥仕合は続くんですか?
大関:ないです、ないです、ないです。