「昨年までチームを率いた佐々岡真司監督政権ではリーグ下位に低迷していたが、その裏では攻撃面で的確な指示を首脳陣が出せず、さらに監督と一部コーチ陣で衝突があり選手やチームが制御不能に陥るなど、一体感はまるでなかった。ところが新井貴浩監督は、昨年秋の就任会見で『全員が家族』と一致団結を打ち出して立て直しを図った。1軍の試合に出ているメンバーは去年までと大して変わっていないが、新井監督の考えがチーム内に大きく浸透したことが夏場での首位浮上につながった」(プロ野球OB)

 別のOBは「リーグ3連覇を経験した者がまだ現役で残っている今のうちが、常勝チームになるかの分かれ目になる」と話す。

「今、1軍メンバーでは松山、菊池涼、田中広、会沢などが3連覇の時の主力選手だった。彼らは能力が高いと同時に次世代を担う若鯉を引っ張り上げられる要素も合わせ持つ。彼らが揃う今シーズンは絶対に優勝しなければいけない」

 地元テレビ局関係者もにわかに「優勝」の二文字が見え始めたことに興奮を隠せずにいる。