オートクチュールの歴史を学ぼう!

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

ここからは、オートクチュールの歴史についてご紹介いたします。本物のラグジュアリーが味わえるオートクチュールの世界について興味がある方は、是非チェックしてみて下さい。

オートクチュールが誕生する前のファッション業界

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

オートクチュールが誕生する前のファッション業界の仕組みは、現在とは大きく異なるものです。すべてが分業されていたのがその特徴となります。

現在でもさまざまな企業があり、分業はされていますが、洋服系は既製服が中心となっています。しかし当時は、生地メーカー、装飾品メーカー、仕立を行う店、そして縫製担当者が別々に存在していました。

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

そして、依頼者が自分自身で生地を買って、装飾品を集めて、その素材を仕立屋に持って行ってからデザインをしていました。そして、最後の縫製に関しては、仕立屋とは別の針子が請け負うという複雑なシステムだったのです。

ちなみに、当時のファッションにいけるステータスは生地にあって、デザインに関してはあまり価値が高くなかったと言われています。

オートクチュールはこうして生まれた

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

オートクチュールは、イギリス人の「シャルル・フレデリック・ウォルト」によって確立されたシステムです。それまでは、顧客自身が服に生地や装飾品などを揃えて、仕立屋に持って行き、デザインし作成してもらっていました。

しかし、このシステムは非効率だとウォルトは考えて、従来のシステムを変化させました。これが、オートクチュールの始まりだと言われています。ウォルトは、シーズンごとに顧客をサロンに呼んで、新作をモデルに着せて紹介をしました。

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

上流階級によって生み出されていたトレンドは、このウォルトのようなデザイナーによって発信されるようになりました。しかし、19世紀の半ば以降から、ファッション産業は大きく変化します。産業革命を経て、多くの分野で技術革新が進んだことによって、ミシンが発明されました。

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

このミシンの登場は、衣服を大量生産する既製服の発達に繋がりました。また、女性の社会進出が進んだことにより、働く女性のための、既製服需要が一気に増加しました。

一方、オートクチュールの最大の顧客であったアメリカが1929年の大恐慌以降に経済力を大きく落としたり、第二次世界大戦でパリがナチスに占領され、パリのファッション業界全体が停滞するといった時代背景もあり、オートクチュールは次第に縮小していき、世界的にプレタポルテが主流となっていきました。

オートクチュールと言われるには?

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

ここからは、オートクチュールと言われる条件や、オートクチュール組合加盟のブランドについて解説いたします。その厳しい条件を、是非チェックしてみてください。

オートクチュールを扱うメゾンの条件

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

オートクチュールは、パリの高級衣装店組合である「サンディカ」に所属しているブランドのアイテムのみを指します。ちなみに、サンディカのルールに沿って運営をしているブランドをメゾンと呼びます。

サンディカは、オートクチュールに対して厳しい規約を定めています。そして、その規約に沿ったメゾンだけが、正式なパートナーとして登録されます。そして、オートクチュールに高い付加価値が付き、サンディカとオートクチュールはファッション業界で権力を持つようになりました。

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

しかし、その厳しいルールのため、多くのメゾンは経済的な理由によって、脱退をするようになりました。そのルールとは、専属のデザイナーがいることと、自社の中にドレスとスーツ2つのアトリエがあることです。

また、専属デザイナーがアトリエで製作したコレクションを、年に2回サンディカの定めた時期と人数のモデルに着させて、顧客・バイヤー・プレスに発表することも義務付けられていました。

オートクチュール組合加盟ブランド

オートクチュールとは?その歴史やコレクションについて徹底解説!
(画像=『Sorte plus』より引用)

オートクチュール組合に加盟しているメゾン数は、当初100ブランドほどありました。しかし1950年代前半には60ほどにまで、90年代にはとうとう18までに減少しました。毎年ブランドには変化があり、ゲストとして、ある年だけ招かれる場合もあります。

■サンディカ正式加盟店のブランドリスト

  • シャネル(CHANEL)
  • クリスチャン ディオール(Christian Dior)
  • ジバンシィ(Givenchy)
  • ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)
  • フランクソルビエ
  • アドリーヌ アンドレ
  • メゾン マルジェラ(Maison Margiela)
  • ステファン ローラン(Stephane Rolland)
  • スキャパレリ(SCHIAPARELLI)
  • アレクシ・マビーユ(ALEXIS MABILLE)
  • アレクサンドル ボーティエ(Alexandre Vauthier)

■オートクチュール組合の正式加盟ではなく、準会員としてオートクチュールコレクションを発表しているブランド

  • エリー サーブ(Elie Saab)
  • ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)
  • ヴァレンティノ(VALENTINO)
  • アン ヴァレリー アッシュ(Anne Valerie Hash)
  • ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)