『耳をすませば 』の月島雫に成長ポイント

『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!
(画像=ジブリ公式サイト、『Sorte plus』より引用)

続いて、月島雫の成長ポイントを紹介します。『耳をすませば』は中学三年生特有の将来への不安や恋愛模様が忠実に描かれている作品です。

『耳をすませば』が子供だけでなく大人も楽しめる作品なのは、青春時代の感情が蘇ってくるからでしょう。作中には雫の成長ポイントがいくつかあるので、各項目チェックしてみて下さい。

成長ポイント①出会い・少年との恋の予感

『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!
(画像=ジブリ公式サイト、『Sorte plus』より引用)

月島雫は、友人にからかわれるほどの読書家でしたが、ふと読書カードを除いても見ると、雫が借りている本には絶対に天沢聖司の名前がありました。雫よりも先に雫の読みたい小説を読んでいる天沢聖司は、かなりの愛読化で本の趣味の似ているのではないかと考える雫は、天沢聖司に興味を抱きます

雫はこれまで、小説の中に入り込み、現実世界では味わえない想像の世界に没頭する時間が大好きだったのですが、初めて現実世界の男性に興味を持った瞬間なのです。この図書カードをきっかけに甘酸っぱい恋心を抱くようになる中学三年生らしさが、『耳をすませば』の醍醐味でしょう。

成長ポイント②恋愛・幼馴染からの突然の告白

『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!
(画像=ジブリ公式サイト、『Sorte plus』より引用)

雫の一番の友人である夕子は、雫の幼馴染である杉村のことが好きでした。しかし、別の原田と言う杉村の友達からラブレターをもらったことで雫に相談します。やっぱり原田君には断ると結論が出た矢先、その日の夜に夕子から雫へ電話がありました。

あの後、杉村が原田のラブレターの催促を夕子にしたことで、夕子の乙女心が傷つき、杉村の前で突然泣き出してしまったのです。泣きすぎて目が腫れた夕子は、明日杉村に会えないと悲しそうに話します。

翌日、学校を休んだ夕子の様子を見に、放課後夕子の自宅へ向おうとする雫を杉村が止めます。雫と二人きりになった杉村は、昨日の謎の夕子の涙への戸惑いを話しました。

雫は、夕子は杉村のことが好きだから傷ついたの!と助言しますが、杉村がまさかの雫のことがずっと好きだったと告白してきて、驚いて逃げようとするのです。

『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!
(画像=ジブリ公式サイト、『Sorte plus』より引用)

雫は杉村が鈍感だと思い込んでいたようですが、鈍感なのは雫も同じで、長年の付き合いの杉村の好意に微塵も気づいていませんでした

それほど、自分に恋愛は無縁だと考えていたことがわかるでしょう。また、雫自身も最近気になる天沢聖司の一件があるからこそ、その後杉村に過度な意識をしてしまったのです。

成長ポイント③焦り・自分の夢がわからない

『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!
(画像=ジブリ公式サイト、『Sorte plus』より引用)

これまでの雫は読書ばかりしており、現実世界より、現実から離れた物語の世界の方が好きでした。しかし、天沢聖司の中学を卒業したらイギリスへ修行に行くと、中学生にしては出来すぎている将来設計や、夢への行動力を目の当たりにし、雫は焦ります

雫の両親は放任主義なところがあり、将来や進路についてあまり口出しをしなかったので、突然の進路の壁にぶち当たり悩み始めるのです。

ところが、いきなり進路について考えても答えはすぐに出る訳がありません。こうやって、深く悩み自分の将来について考えることで、自分の実力や興味に向き合い大人になっていくのでしょう。

成長ポイント④夢・物語を書き始める

『耳をすませば 』は 月島雫の成長物語だった?!詳しく解説!
(画像=ジブリ公式サイト、『Sorte plus』より引用)

将来の葛藤や、天沢聖司と離れてしまうことで心がボロボロになる雫でしたが、友人の夕子の勧めもあり、自分が大好きな小説の執筆を始めることを決意します。小説の登場人物に、地球屋で一目ぼれしたバロンを選んだ雫は、地球屋へ行き西司郎にバロン出演の許可を取りました。

ここで初めて、本を読む側だった雫が作る側に踏み込みます。この一歩は大きく、後の雫の人生の転機となるのです。また、当たり前ですが執筆活動は順調には進まずに、加えて天沢聖司が明日旅立つことを聞かされ食事もできなくなりました。

さらに、同時期に模試の結果が出たことで追い打ちをかけられ、家族会議をしますが結果的に両親は雫の夢を応援するのです。紆余曲折会って書き上げた小説のタイトルは『耳をすませば』に決まりました。

約束通り西司郎に読んでもらいますが、雫は号泣します。あんなに本が大好きだった雫も、読むのと書くのでは大きな違いがあり、自分の実力不足に初めて直面したのでした。