「大谷の試合は、時差の関係で日本の放送時間は常に昼間。昨年のWBCも同様でしたが、今回は時差のないソウルで試合をやるので、ゴールデンタイムに中継が可能となります。開幕戦はNHK、第2戦はテレビ朝日とNHK BSが生中継しますが、両テレビ局とも気合は十分で、NHKもテレビ朝日も試合開始1時間前から放送を開始。開幕戦ではダルビッシュ有、第2戦では山本由伸の先発が予定されており、そのあたりの情報もたっぷり取り上げて中継を盛り上げていくようです。通常であれば、サッカーの代表戦がある日にプロ野球が地上波で中継されることはありません。わざわざぶつけるメリットがないからです。しかし今回は、W杯予選が大谷の試合と重なってしまい、野球vsサッカーのガチンコ対決となります」(テレビ情報誌記者)

 他のジャンルの番組であれば、「片方は録画」というやり方が浮かぶが、スポーツ中継は“生”で見るのがスタンダード。今回の結果次第では、ネットで長年続く「野球vsサッカー」の対立構造も変化するかもしれない。ネットニュース編集者は言う。

「なかばネタと化していますが、ネットでは野球ファンとサッカーファンが互いに『サカ豚』『焼き豚』と“罵り合う”のがお約束。選手の年俸、競技人口、動員数など、あらゆる要素が“口撃”の理由になりますが、指標として分かりやすいのは視聴率です。2022年はサッカーW杯の日本vsコスタリカ戦が年間トップでしたが、昨年はWBCが上位を占め、勝負はがっぷり四つ。ただ、これまで直接対決がなかっただけに、今回の結果次第では、長年の論争に1つの結論が出るかもしれません」