大河は武蔵と悠月に、ホテルに30分以内ように来るよう命じる。間に合わなければ、人質の武蔵の妻・裕子(比嘉愛未)らの命はないと脅す。指揮本部のさくら(ソニン)は「獣」のメンバーで元同僚である丹波(平山浩行)に大河を止める方法を聞く。丹波の助言を受け、さくらはホテルの通信システムを遮断し、その隙にSIS隊員を侵入させることに成功した。一方の武蔵も現場に到着。そこにはSISの格好をした悠月がいた。

 いよいよ大河と対峙する武蔵。大河の目的は、メタン採掘計画「Mプロジェクト」にかかわる人間を皆殺しにすることだった。前話で明らかになった、莫大な利権のためだけに新空港建設の裏で極秘に進められていた計画である。

 そして大河は、この計画の首謀者である「山猫」の正体を知っていた。その正体は、武蔵の姉で議員の二葉(奥貫薫)。ドラマ中盤から視聴者の間で「怪しい」と言われていた二葉がやはり真の黒幕だったのだ。

 正直なところ、メインキャストの面々を見ると最終話目前で「もうこれ奥貫薫しかないな……」と消去法でわかる部分はあった。裕子や「獣」のメンバーが黒幕では、話の筋道が合わなくなるからである。最終回に豪華ゲスト俳優を出して無理やり「黒幕」とする手もあったが、しっかりメインキャストから「山猫」を出す点は割と好感が持てる。