「ところが今年からはとあるスポーツ専門チャンネルのキャンプ中継が、東京都内にある局のスタジオから中継画面を見てキャンプの模様を伝える“オフチューブ中継”に切り替わりました。一応、現地には1人だけリポーターを置いていますが簡易中継システムを使っているのか、スタジオの出演者とのやり取りはスムーズにいかず互いに四苦八苦していました」(テレビ局スポーツ番組スタッフ)

 聞けばこの放送局は大幅な予算削減を断行したことで、1カ月近く続くキャンプ中継のうち滞在費用がかかる演者の現地出演をカットしたのだった。

「引き金になったのは石垣島のロッテのキャンプ中継だったと聞いています。コロナ禍の時、離島で中継スタッフが多数罹患してしまうと中継そのものが維持できなくなってしまう。そのため最低人員だけを石垣島に送り込み、残りは東京からリモートで番組を進行することになったのです。これがある程度、違和感なく成立してしまったので、他局にも広がったという。もはや制作サイドが現場の臨場感や、クオリティの高さを追求しなくなってきているという意見もチラホラ……」(同)