■非課税枠を再利用できるデメリット

基本的には非課税枠を再利用できることにはメリットが多いですが、使い方によってはデメリットになる可能性もあります。注意すべき点を確認していきましょう。

●デメリット1:短期売買の罠にはまる

非課税枠が復活することで、必要以上に売買をしてしまうというリスクがあります。

たとえば、短期的な株価の動きに一喜一憂して売買を繰り返した結果、かえって損失を招くこともあります。

売却すれば非課税枠が再利用できるからといって、安易な売却には気をつけなければなりません。

なお、非課税枠が復活するのは売却した年の翌年です。年間投資枠は最大360万円(つみたて投資枠年間120万円、成長投資枠年間240万円)なので、この枠を超えて新NISA口座で投資することはできません。

●デメリット2:相場から目が離せなくなる

「売却しても非課税枠が再利用できる」という意識があると、長期投資のつもりで買った商品でも目先の値動きが気になることがあります。

そうなってしまうと、株式市場から目が離せなくなり、仕事や日常生活にも悪影響が出る可能性があります。

●デメリット3:本来の投資目的を忘れてしまう

長期投資するつもりだったにもかかわらず、非課税枠を再利用できることでかえって売却を促してしまうことが予想されます。

■新NISAを待つべき?それとも待たずに現行NISAを始めたほうがいい?

結論、新NISAを待つべきではありません。今すぐ、2023年から現行のつみたてNISAや一般NISAを始めるべきです。理由は主に下記の2つです。

・投資期間が長ければ長いほど運用益は大きくなる可能性があるから。
・非課税投資枠が増えるから。

■NISAを上手に活用して資産形成を!

NISAが拡充され、より多くの選択肢を持つことができるようになります。そのぶん覚えておかなければいけないことや注意点もあるので、基礎知識をしっかり確認し、制度を上手に活用しながら、投資に取り組んでいきたいですね。

文・fuelle編集部