1982年に旧ジャニーズに入所した石丸氏は、ジャニー氏から性加害を繰り返し受けたと訴えてきた。長年うつに苦しみ、仕事もできない状況が長く続き、現在は生活保護を受給。それだけに、提示された補償額に被害を軽んじられたと感じ「ショックだった」とコメントしている。
「おそらく、SMILE社としては、メディアに顔出しで発言していて影響力のある石丸氏とあって、ほかの被害者に対する補償額にかなり上乗せした金額を提示したと思われる。だが、石丸氏は不服を申し立てただけにとどまらず、提示額も公表してしまった。SMILE社としては誤算だったのではないか」(全国紙社会部記者)
SMILE社の公式サイトによると、2月15日の時点での補償状況は、補償受付窓口への申告者数は957人、補償内容の通知者数は282人、補償内容の合意者数は246人、そして、補償金の支払者数は201人となっている。
金額に合意して支払いを受けた被害者には、当然、守秘義務条項を結ばせているはずで、そのおかげもあってか、これまで誰も補償額の金額を明かしていなかった。だが、現状で一番影響力があると思われる石丸氏が公開に踏み切った格好だ。公式サイトでは支払金額のメドについての見解を表明。《慰謝料金額を算定するに当たっては、日本国内における過去の裁判例だけでなく、英国国営放送(BBC)のキャスターの性的加害事案における賠償額やカトリック教会での性加害事案に関する海外諸国での賠償事案なども参照》としている。