「上様こそ、この世で一番救われぬお方にございます」。春日局(斉藤由貴)の言葉が響く。NHK連続ドラマ『大奥』の第2話が放送され、「三代将軍家光・万里小路有功編」がスタートした。物語をけん引する福士蒼汰と堀田真由、特に第2話では福士がこれまでに重ねたキャリアと、自身の持つオーラを最大限に発揮してみせた。

◆斉藤由貴演じる春日局に背筋がゾッ

 前回、至極当然に立って見せた、冨永愛による“女性”将軍・徳川吉宗。だが、実は本パラレルワールドにおいても“男女逆転大奥”は、謎の伝染病「赤面疱瘡」により、家光公の血を引く唯一の娘が身代わり将軍となったことから始まったことが、春日局の残した「没日録」により明らかになっていった。

斉藤由貴演じる春日局に背筋がゾッ
(C)NHK
 赤面疱瘡により徳川家光が死亡。しかし家光の乳母・春日局は「上様は、亡くなっておらぬことにするのじゃ」と、将軍の死を隠したまま、“身代わり”を用意するよう、息子であり徳川家臣の稲葉正勝(眞島秀和)に告げる。大原麗子、十朱幸代、松下由樹など、これまでにも多くの名女優が演じてきた春日局だが、このパラレルワールドにおける斉藤由貴もまた圧巻で、登場シーンから背筋を凍らせてくれた。拍手。

 家光の死から6年。公家出身の若く美しき僧・万里小路有功(福士)は、慶光院の跡目相続の御礼のために江戸城入りしたが、無理やり還俗(げんぞく)させられ、大奥から出られなくなる。そして現在の将軍・家光(堀田)は少女だと知るのだった。