突然雨が降ってきた時、急に気温が冷え込んできたりなど、「天気が変わると、いつも頭が痛くなる……」とお悩みの女性は少なくないでしょう。天気の影響で頭が痛くなる状態は、気圧の変動が影響していることから【気圧頭痛】と呼ばれることも。そこで今回は、そんな気圧頭痛が起こる理由&対処法について紹介します。

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気圧頭痛になる「原因」

天気が変わると、頭が痛くなる「頭痛」ですが、気圧頭痛には緊張性頭痛と片頭痛があり、種類によって原因が異なります。それぞれの原因には諸説ありますが、ここでは有力な仮説を紹介します。

(1)緊張性頭痛の原因

緊張性頭痛は「血管が収縮して頭が痛くなる状態」のこと。天気が変わって緊張性頭痛が起こる理由は、自律神経が刺激され、体内のセロトニン分泌が不安定になるからといわれていて、その不安定になったセロトニンの分泌が影響して血管が収縮すると、血管周辺にある三叉神経が興奮して頭痛を感じるようになります。

(2)片頭痛の原因

片頭痛は「血管が膨張してこめかみやひたいにズキズキとした波を打つような痛みを感じる状態」のこと。天気が悪化して低気圧になると、通常時に比べてからだにかかる気圧が低くなるため血管が膨張し、その膨張した血管が血管周辺の三叉神経を刺激して頭痛を感じるようになります。

気圧頭痛の「対処法」

緊張性頭痛と片頭痛のメカニズムは異なるため、それぞれに適した対処法にも違いがあります。

(1)緊張性頭痛の対象法

緊張性頭痛は血管が収縮して血行が悪くなり、頭に痛みを感じる状態なので、血行を促すような対処法で頭の痛みが和らぐ可能性があります。たとえば、耳の後ろにある完骨(かんこつ)と呼ばれるツボを温めたり、軽く刺激したりして血行を促すといいでしょう。

(2)片頭痛の対処法

片頭痛は緊張性頭痛とは反対に、血管が膨張して痛みを感じている状態なので、冷やしたりカフェインを摂ったりして、膨張した血管が収縮するようにすると頭痛が和らぐ可能性があります。カフェインはコーヒーの他にも、緑茶や紅茶にも含まれているので、好みの飲料から摂取するといいでしょう。

気圧変動による頭痛には「緊張性頭痛」と「片頭痛」の2パターンがあり、原因も対処法もそれぞれで異なります。ぜひ適切に判断&対処して、健やかな毎日を過ごしましょうね。<text:薬剤師・中田 早苗>

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