「プロレス界隈では、身長のサバ読みを指摘するような無粋なことは誰もしません。プロレスの歴史をたどると、力道山が身長を盛っていたため、周囲もそれに合わせる必要が生じ、それが今に至るまで続いているというのが定説。しかも、何ごとも大げさに言うのがプロレスですから、身長や体重を大幅に盛るのが当たり前です。サバ読みは体格だけに及ばず、握力や背筋力などのパワー自慢、ケガ、大食い、大酒飲み、ケンカ、女癖、散財、トラブルなど、あらゆるエピソードに尾ひれが付くのがプロレス界の流儀。それは観客数だって例外ではありません。そこまで含めてエンターテインメントですよ」
もっともこんな文化も徐々に消えていく運命かもしれない。前出の週刊誌記者はいう。
「近年、女性アスリートを中心に『身長や体重を明かしたくない』という意見が出始めています。選手の個人データをさらすことが、競技性とは何ら関係がないという主張です。プロスポーツの場合、ある程度はファンの要求に応じるのが努めですが、アマチュアの場合は積極的にそれに応じる意義は薄い。選手データから身長や体重の欄が消えるのは意外とすぐかもしれません」
そう遠くない未来には、詳細なデータはすべて伏せられているかも?