◆ブランド品で失敗した苦い思い出

 例えば、ヨーロッパ旅行中に出合ったカルティエの腕時計。一目惚れし、職場で尊敬する先輩が愛用していたことや旅の高揚感から勢いで購入しましたが、そもそも腕時計をつける習慣がなかったため、上手く使いこなせませんでした。

 また、ずっと憧れていてやっと手に入れたエルメスのバーキンも手放しました。一流の技術を持つ職人さんが、厳選された素材を使って何日もかけて製作しているので、品質が素晴らしいことは言うまでもありません。

 しかし、ショルダーストラップがなくて私には不便だったこと、管理に気を遣うこと、アイコニックで目立つことなどが、残念ながら当時の私には向いていなかったのです。

「バーキンを手放すなんて信じられない」とよく言われますが、手に入れる前の私もそう思っていました。 しかし、いくら事前にシミュレーションしても、実際に使うまでわからないことってあるんですよね。どんなに皆が絶賛していても、自分に合うかどうかはまた別の話なのだと学びました。