今回は2019年で結成30周年を迎えた電気グルーヴのシングルとアルバムをそれぞれランキング形式でご紹介します。彼らがこれまでに産み出してきた素晴らしい楽曲の数々を振り返るとともに、楽曲制作の流儀にも迫ります。

電気グルーヴの人気曲ランキングTOP11!

<左>
名前:石野卓球
生年月日:1967年12月26日
出身地:静岡県

<右>
名前;ピエール瀧
生年月日:1967年4月8日
出身地:静岡県

1989年に結成された、ピエール瀧と石野卓球からなる2人組のテクノポップバンド・電気グルーヴ。

インディーズシーンでコアなファンを獲得後、1991年にシングル「RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 300000000000)/TMN VS 電気GROOVE」でメジャーデビューを果たしました。

その後、ニッポン放送「オールナイトニッポン」のパーソナリティを務めたり、バラエティ番組への出演やピエール瀧さんの役者業進出などによって徐々にファン層を拡大、2019年にはめでたく結成30周年を迎えました。

そんな電気グルーヴの人気曲をランキング形式で発表します。11位から1位まで一気にどうぞ!

※歌詞に関する著作権は、JASRACおよび各レコード会社、アーティストなどに帰属します。

11位:「誰だ!(Radio Edit)」

誰だ! 呪いをかけるのは  誰だ! 俺を操るのは 誰だ! 誰だ! 誰だ! 誰だ!

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「誰だ!(Radio Edit)」 作詞者:石野卓球・ピエール瀧

1996年5月にリリースされた7枚目のシングル。同年3月に発売されたアルバム『ORANGE』からのシングルカットである本作はNHKの音楽番組「POP JAM」のオープニングテーマにも起用されました。

バブル崩壊後の日本の鬱屈した空気を切り裂くような攻撃的なサウンドと、その原因のを突き止めようとするかのように「誰だ!」「何故だ!」と繰り返す歌詞が爽快な一曲です。

10位:「Upside Down」

すぐ止まれずに 止む止まれずに 散々でもない風に 覚めたフリやにむに 不完全にしゃにむに

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「Upside Down」 作詞者:Takkyu Ishino

2009年11月にリリースされた15枚目のシングルである本作は、フジテレビ系テレビアニメ「空中ブランコ」のオープニングテーマにも起用されました。

電気グルーヴの記念すべき20周年イヤーを締めくくるに相応しい、ポップでありながらどこか不穏さを漂わせるサウンドと意味深で毒気のある韻を踏んだ歌詞が中毒性の高い一曲です。

9位:「FLASHBACK DISCO」

1999年7月にリリースされた10枚目のシングルである本作は翌年リリースされたアルバム『VOXXX』からの先行シングルカット曲です。

電気グルーブといえばユーモアラスで茶目っ気のある歌詞が特徴的でしたが、この曲では一転して短い英文のみの歌詞とインストゥルメンタルのような構成で評価は賛否両論に分かれました。

8位:「モノノケダンス」

ベランダで見てる 物の怪でヤンス 消えて現れる 物の怪スタンス

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「モノノケダンス」 作詞者:石野卓球・ピエール瀧

2008年2月に発売された13枚目のシングルである本作はフジテレビ系テレビアニメ「墓場鬼太郎」のオープニングテーマにも起用され、電気グルーヴの既存のファン以外からも好評を得た名曲です。

「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソングを意識した電気グルーヴに珍しいシンプルな歌詞と、妖怪の世界をテクノで表現しようとする意欲的なサウンドが新鮮な一曲です。

7位:「Nothing’s Gonna Change」

1999年12月に発売された11枚目のシングルである本作は翌年発売のアルバム『VOXXX』からの先行シングルカット曲であり、「スペースシャワーTV」の10周年記念イメージソングにも起用されました。

また『虹』以来、2度目となる五島良子さんがゲストボーカルとして参加しています。

スペイシーで伸びやかなサウンドに五島良子さんの綺麗でどこか切ない歌声が一つの楽器のように重なる、うっとりと聴き心地の良い一曲です。

6位:「トランジスタ・ラジオ」

1980年10月にリリースされたRCサクセションの名曲を、電気グルーヴが自身がパーソナリティーを務めていた「オールナイトニッポン」内の企画で組んだユニット「子門'z」名義でカバーした一曲がランクイン。

『およげ!たいやきくん』などで知られる子門真人さんの独特の歌声を「シモニック唱法」と称し、その歌唱法でカバー曲を作成するという、電気グルーヴらしい遊び心満載の企画から生まれた一曲です。

5位:「虹」

遠くて近い つかめない どんな色かわからない ゆっくり消える虹みてて トリコじかけになる

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「虹」 作詞者:Takkyu Ishino

1995年4月にリリースされた本作は前年に発売されたアルバム『DRAGON』に収録された原曲のShort Cut Mixです。

電気グルーヴが海外のテクノシーンに認められるきっかけとなった記念碑的な代表作。澄み渡切ったサウンドとこの曲が初コラボとなる五島良子さんの透明感のある歌声、儚い歌詞が絶妙なハーモニーを醸す浮遊感のある一曲となっています。

4位:「カメライフ」

なぜだかいつも休みたーい ムリがたたるとなるみたーい 亀のくらしをしてみたーい サボリのツボがあるみたいだね

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「カメライフ」 作詞者:石野卓球

1994年12月にリリースされた本作は、同月にリリースされたアルバム『DRAGON』からのシングルカット曲です。フジテレビ系「学校では教えてくれないこと!!」のエンディングテーマに起用されるに当たって、SINGLE MIXとして原曲とは違ったアレンジとエディットが施されています。

特に歌詞に繰り返し加えられた「がんばれがんばれ」というフレーズは、当時の応援歌的な楽曲が跋扈(ばっこ)する日本歌謡界への痛烈な皮肉となっており、そういった雰囲気に辟易していた一部の若者たちから強い支持を受けました。

3位:「ポポ」

はしる はしる トンネルを すりぬけて 遠くに向かう レールをきしませながら

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「ポポ」 作詞者:石野卓球・ピエール瀧

1994年11月にリリースされた、アルバム『DRAGON』の先行シングルです。当時、ピエール瀧さんがレギュラーを務めていたフジテレビ系「ポンキッキーズ」の挿入歌に起用されたことから、電気グルーヴの曲には珍しく子供達にも広く周知された一曲になりました。

疾走するSLに乗って現実から少しづつ浮遊していくような高揚感を感じさせるサウンドに、2人の伸びやかな歌声が重なる爽やかな名曲です。

2位:「N.O.」

しかた無いなと分かっていながら どこかイマイチわりきれないよ 先を思うと 不安になるから 今日のトコロは寝るしかないね

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「N.O.」 作詞者:石野卓球

1994年2月にリリースされた、前年にリリースされたアルバム『VITAMIN』からのシングルカット曲です。

電気グルーヴの前身バンド「人生」時代にインディーズレーベルからリリースした1stアルバム『662 BPM BY DG』に収録されていた『無能の人(LESS THAN ZERO)』のリメイクであり、歌詞には「人生」を解散した当時の石野卓球さんの遣る瀬無い心情が込められています。

元々本人たちはこの曲を『VITAMIN』に収めるつもりはありませんでしたが、インストゥルメンタル中心の構成だったアルバムの内容にセールス面で危機感を覚えたレコード会社からの指示と、リメイクを望むファンの要望に答える形で収録を決めたそうです。

ただ本人たちにとっては不本意であったことから、ボーナストラックという形でアルバムの最後に収録されています。

1位:「Shangri-La」

シャングリラ 彼女の綴ったユートピア 探し シャングリラ 彼女は笑った 軋轢は無し シャングリラ 彼女が居ればどうにでもなるし シャングリラの中埋もれた 思い出話

引用元: https://www.uta-net.com

歌詞タイトル「Shangri-La」 作詞者:電気グルーヴ

そして映えある1位は、電気グルーヴの楽曲の中でも最大のセールスを誇った名曲『Shangri-La』です!

「理想郷」を意味するタイトルには、当時売れ線のアーティストたちがレコード会社やメディアから重宝される風潮と、それに対して自分たちが冷遇されていることへの結実した想いが込められています。

NHK-FM「ミュージックスクエア」のエンディングテーマとして起用されたのち、日産自動車「テラノ」のCMソングとしてテレビに流れたことがヒットに繋がりました。

広義の「愛」について歌ったこの曲は現在も電気グルーヴの代表曲であり、その後数作のアルバムに収録された他、多数のアーティストによってカバーされています。