幸か不幸か、それなりに仕事があり、「FKD48」の面々をはじめとした多くの仲間があったことが、マシンガンズの漫才寿命を延ばしてきた。
新ネタを作ることもない、滝沢は副業として始めたゴミ清掃で安定した収入を得るようになり、そのゴミの知識が評価されて講演や執筆仕事も舞い込むようになった。そんな状況だったからこそ、西堀は「俺何してるんだろうって」と言ったのだ。「俺たち、何してるんだろう」ではなく。
『THE SECOND』での準優勝を経て、芸能仕事は60倍になったという。ゴミ清掃の仕事のために酒量を減らし、日常的に体を動かすようになってスリム化していた滝沢のビジュアルに注目が集まり、ライブ会場に女性客が殺到するという想定外の事態も起こった。10年前、西堀が単独で出演したラジオ『オールナイトニッポンR』(ニッポン放送)にも凱旋し、今回は2人でリベンジを果たした。
動画では2問目以降も、あくまでにこやかに2人は激動の1年を振り返った。今年は春先に単独ライブを開催し、新ネタを作って第2回の『THE SECOND』を目指すという。
50前のおじさん2人が、青春を謳歌している。そして幸か不幸か、多くの同年代の芸人たちがまた夢を見るのである。
(文=新越谷ノリヲ)