失業保険は20歳以上65歳未満を対象としたものなので、65歳以上の方は受給できません。しかし、代わりに「高年齢求職者給付金」という制度が用意されています。

■高年齢求職者給付金とは  

高年齢求職者給付金とは、65歳以上の人が失業した際に給付される雇用保険の手当のひとつです。受給するためには、次の要件をすべて満たす必要があります。

・離職時に雇用保険に加入している ・65歳以上 ・離職の日以前1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること ・失業の状態にある

ただし家事や学業に専念することや、自営業を始めることなどを理由に、就職する意思や能力がないと判断された場合、高年齢求職者給付金は支給されません。

■給付金の期間とその受給額

高年齢求職者給付金の給付期間は、雇用保険の加入期間で異なります。1年未満の場合は30日、1年以上の場合は50日です。ただし受給期限が離職日の翌日から1年のため、給付金の受け取り期間中に期限をむかえると、期限を過ぎた分の給付金が受け取れません。

利用するときは早めに手続きを済ませましょう。

高年齢求職者給付金の受給額は、以下の式で計算をした金額が一括で支払われます。 高年齢求職者給付金 =退職直前の6ヶ月の賃金合計÷180×基本手当日額の給付率(50~80%)×支給日数

【計算例】

退職時年齢67歳 雇用保険の加入期間:1年以上 退職前の月給:13万8,000円 給付率:80% 13万8,000円×6÷180=4,600 4,600×80%(給付率)×50日=高年齢求職者給付金は18万4,000円

■給付金受給の手続き方法

高年齢求職者給付金を受給するときは、以下の必要書類を持参のうえ自身の住所を管轄するハローワークで手続きをします。