勝俣 僕が「(サウナ&カプセルホテル)北欧」で熱波師デビューしたときは、MAOと中村圭吾(DDT所属レスラー)が来てくれたよね。
MAO そうだった!
勝俣 友達が来るのは恥ずかしいけど、うれしいよね。
MAO うん。やっぱりお客さん一人ひとりの顔をちゃんと見て、熱波を送って、喜んでもらえたのもうれしかったし、こういう地元の盛り上げ方もあるんだなと思えた。
勝俣 アウフグースってプロレスと同じくらいアドレナリンが出て、とにかく楽しいんですよ。僕たちプロレスラーは根本に「人を楽しませたい」という気持ちがあるから、アウフグースとの親和性も高い。「楽しませたい!」「気持ち良くさせたい!」が原動力だし、お客さんが満足そうだとうれしくなってしまう。
MAO そうそう。
ーーなるほど。プロレスもアウフグースもある種の“奉仕型”エンターテインメントという共通点があるんですね。
勝俣 だからプロレスラーと熱波師は相性がいいというか、そもそも向いていると思うんです。
MAO ロウリュを繰り返していくうちに、サウナストーブの特性がつかめてきたんです。最後にはストーブと共振して、ものすごく手応えを感じるアウフグースができた。熱気もすごくて、お客さんも盛り上がって、「俺の心とストーブが通じ合っている……!」みたいな瞬間が明確にあったな。
勝俣 デビュー戦でその感覚をつかめるのはすごい。サウナ室の広さ、そこにいる人の人数、もともとの湿度、外気との温度差、それらによってサウナストーンにかける水の適切な量も変わってくるんだけど、MAOはそれを自然と身につけたってことでしょ。本当にすごいと思うよ。
MAO 少年マンガみたいに、試合の中で強くなっていきました。2023年はもっとアウフグースやろうと思っていたし、「熱波師検定を取ろう!」と思ったんですけど……。