孫のための雛人形、五月人形、鯉のぼり、ランドセル……。父方、母方、どちらがお金を出して用意すべきなのでしょうか?
日本の昔からの風習を知らないままでいると、せっかくのお祝い事なのに、親族内で揉め事が起きてしまうかもしれません。
地域によって風習に若干の差がありますが、一般的なしきたりを押さえておきましょう。
■雛人形は「母方」
雛人形は、「母方」の祖父母が用意するのが一般的です。
歴史を紐解いてみると、かつては父方の家で息子夫婦と孫が一緒に住むのが一般的でした。そのため、お祝い事のときは母方が父方の家を訪れることになりますが、自宅でおもてなしをするのも父方、雛人形を用意するのも父方だと、母方の活躍するシーンがなくなってしまいます。
そのためバランスを取る意味で、孫のための贈り物は母方が用意するというのが、日本における一般的なしきたりとなっています。
■五月人形も「母方」
同じような理由で、五月人形も「母方」が用意するのが一般的です。ちなみに、東日本では父方が、西日本では母方が贈るという風習が残っている地域も少なくないようです。
■鯉のぼりも「母方」
全く同じような考え方で、鯉のぼりも基本的には「母方」が用意するケースが多くなっています。