基本的につきっきりで、そして時にはリモートでひたすら練習に励む2人。トレーニングの場はスケートリンク、体育館、楽屋、自宅など多岐にわたり、自主練も怠らなかった結果はどうなったか。
「上達スピードは鈴木の方が少しだけ速かったものの、アスリート出身の片岡はすぐに巻き返し、事前の予想はほぼ互角。決戦は長野五輪が行われたエムウェーブで行われ、400mのリンクを2周半しましたが、勝負は大接戦となり、わずか0.4秒差で片岡が勝ちました。あまりの激戦に、さらに2人の猛烈な上達ぶりに、スタジオでVTRを見ていたヒロミと平成ノブシコブシ・吉村崇は目を赤らめ、言葉を失った様子。『面白かったな~』『感動しちゃった』と、称賛を惜しみませんでした」(同上)
テレビ局にとって週末のお昼は“凪”のような時間帯。スポーツ中継、街ブラ番組、ドラマの再放送、バラエティの傑作選などが放送されることが多いが、若手テレビマンや芸能人には非常に大事な時間帯だという。
「テレビ局が新たな企画に挑戦する際、いきなりゴールデンでやるのはリスクが高い。そのため、視聴者の反応を探るために単発で放送されるのがパイロット番組。ここからレギュラーになることも多いため、起用されたタレントは非常に力が入ります。今回の『決戦は100日後』はテーマ設定と挑戦者のチョイスが絶妙で、対決が奇跡的な接戦となる幸運もありましたが、優にゴールデンで放送できるクオリティのものでした。あまりにガチンコなのでレギュラー化は難しいかもしれませんが、ゴールデンで2~3時間の特番なら十分イケるはず。TBSはスポーツバラエティには定評があるので、このままスポーツ対決でも良いですし、楽器、料理、語学、資格試験など、他のパターンもアリでしょう。こういった挑戦は定番企画で、ある意味、往年の“かくし芸大会”のようなものですが、タレントと裏方が手抜きをせず、時間と手間を掛ければきちんと面白いものができるということ。テレビのパワーダウンが叫ばれて久しいですが、金メダリストを連れてくる豪華さはテレビ局にしかできない芸当ですから、こういう番組を地道に作っていくしかないでしょう」(民放バラエティ番組制作関係者)
コロナ禍を経てようやく通常の番組制作が可能になったテレビ界だが、求められているのは“額に汗をかくこと”なのかもしれない。