また、番組終盤にはデビュー前にはサーヤが現・令和ロマンの高比良くるまから「コンビを組んでプロになろう」と誘われていたエピソードも紹介された。

 サーヤは上智大学、くるまは慶応義塾大学だが、学生お笑いとしては同期という間柄。サーヤはお笑いを続けながらも就職する必要があったために断ったというが、ラランドは2019年の『M-1』でアマチュアのまま準決勝に進出し、敗者復活戦で注目を集めたことを足掛かりにブレーク。令和ロマンは言わずもがな、昨年の『M-1』王者である。

 コンビ結成を持ち掛けられ、フッたほうが先に売れて、フラれたほうが『M-1』王者になる。このパターンは、実はもう1組存在している。

 2000年代中盤、東京の地下ライブシーンで一部から熱狂的な支持を得ていた「ホトトギス」というトリオが解散した。トリオでネタを書いていた酒井健太は界隈から「天才」と評され、野田クリスタルというピン芸人からコンビ結成を持ちかけられる。

 だが、酒井は「なんか怖い」という理由でその誘いを拒否。当時の野田はガリガリの上半身にタンクトップという奇矯な姿でスベり芸を続けており、酒井の「なんか怖い」という気持ちは察するに余りあるところだ。