プラチナチケットを手配してもらうというのも十分に「癒着」につながる要素だが、すべての「膿」を明らかにすべき検証番組で、それを伏せていた日テレの企業姿勢を疑問視する声が上がっている。
日テレといえば、チャリティー番組『24時間テレビ』をめぐる「着服問題」でも視聴者の不信感が募った。昨年11月、日本海テレビ(鳥取県)の元幹部が2014年から総額約1118万円を着服し、そのうちの264万円余りが『24時間テレビ』で集めた寄付金だったことが判明。税務署の調査が入ること知った幹部が自ら着服を申告したことで発覚したが、そうでなければ「寄付金のネコババ」はバレなかったとみられ、寄付金管理のずさんさが問題になった。
視聴者からは「日テレや他の系列局でも寄付金の着服があるのでは」と疑いの声が上がり、日テレOBで長年にわたって同番組に携わってきた徳光和夫も自身のラジオ番組で「『24時間テレビ』では何度も『みなさまからお預かりしました募金』というふうに言ってるわけでありますから、それを着服していたとなりますと、最初からそういう疑いの目を持って、各局それぞれ調査しなければならないというような状況だと思います」と怒りをにじませながら訴えた。しかし、日本テレビおよび系列各局は寄付金の調査に乗り出すことなく「スルー」している。
旧ジャニーズとズブズブだったこと、検証番組でチケットを融通してもらっていたことを伏せたこと、そして『24時間テレビ』の着服疑惑を徹底調査しなかったこと。これらを合わせて考えると、日本テレビは報道機関としての姿勢を問われても仕方ない状況といえるだろう。