サーヤが「言われたら嫌だな」という言葉として「あちゃらか」を選ぶ。「笑わせるだけで、あとに感動・余韻・すがすがしさなどを残さない俗な芝居」という意味だ。「ボロカス書かれてる」と嘆くサーヤに、川島は「我々の理想やけどね」と返す。村上が「吉田ヒロさんですかねえ」と追加し、「なんかようわからんけど、おもろかったでええ」という川島の意見に3人は納得する。

「あちゃらか」の語源は「あちら化」の訛ったもので、チャップリンやバスター・キートンのドタバタ喜劇のような「内容のないもの」を指した言葉だったのだという。チャップリンがその後、喜劇に内容を入れまくったことを知っている現代人にとっては、また「あちゃらか」も違う響きを持ってくる。

 この番組は冒頭で「あ」だけで今回を終わり「あと50回やりたい」といって始まったが、実際に「あ」から始まる単語だけで1時間を埋めている。川島、村上、サーヤ(+ニシダ)の3人と先生2人が機能しまくっていたので、この3人にゲストを迎える形でレギュラー化してくれたらいいな、と思った特番だった。

(文=新越谷ノリヲ/後編に続く