■『川島明の辞書で呑む』(テレビ東京)

 辞書を持ち寄り、「日本語をあてに酒を呑む」という、ちょっとアカデミックな匂いのする『川島明の辞書で呑む』も、2日の放送。川島に加えて、上智卒のラランド・サーヤと法政卒のマヂカルラブリー・村上、それにDOTAMA、モモコグミカンパニー、麻布競馬場という狙い澄ましたキャスティング。安定と信頼のMC川島と、ちゃんとした辞書の編纂者と三省堂の出版部長が横で呑んでいて、いつでも解説してくれるという配置も万全である。ラランドのニシダもちらちらと店員役で映り込んでいるが、この時点で紹介はない。

 最初の単語は「あえか」。「かよわく、美しい」という意味だそうだ。「あえか」という言葉の意味から、時代による使われ方の移り変わり、さらには「あえか」を使ったネルソンズ・和田まんじゅうの文例コントと、丁寧にひとつの単語を解説し、そこから川島の回しでトークしていくという流れになる。

「あえか」を実写化するなら誰か、サーヤが西田尚美、麻布競馬場は夏帆を候補に挙げる。川島が夏帆を「80あえか」と数値化したことでトークが展開し、結局、空想上の「雪女」が「100あえか」だという結論に至る。実にどうでもよく、楽しい居酒屋話だ。

「あやかりもの」は「自身もそうなってみたいと思うような、しあわせの頂点に居る人」。サーヤと村上は次々に「川島さんだ」と言い出す。村上の「朝の帯をやっているのに芸人にバカにされてない」という意見は、実際に酒が入っていなければもう少しマイルドになっていただろう。