生田斗真、中島健人、松村北斗の出演作が下位に沈む

 一方、初日3日間の興行収入が公表された範囲内の下位作品を見ていこう。ワースト3となる32位は、生田斗真主演の『湯道』(2月24日公開)。 08年9月13日公開のヒット作『おくりびと』の脚本家で、放送作家の小山薫堂氏が、自身の提唱する「湯道(ゆどう)」をもとに、お風呂を通じて交差する人間模様を描いたオリジナル作品。上位にランクインする、漫画原作かつ壮大なスケール感の作品と比べると、どうしても地味な印象が拭えないだけに、「映画館ではなく、配信が始まったら家で見よう」という人も少なくなかったのかもしれない。

 ワースト2(33位)は、Sexy Zone・中島健人主演の『おまえの罪を自白しろ』(1億1900万円)。王道の王子様キャラの中島が、社会派サスペンスに挑んだ意欲作だったが、残念ながら低空スタートに。しかし、中島の演技に関してはネット上で称賛の声も多数寄せられている。

 ワースト1(34位)は、日本を代表する映画監督・岩井俊二氏と音楽プロデューサー・小林武史氏がタッグを組んだ音楽映画『キリエのうた』(1億1300万円)だった。主演は、今年6月に解散したBiSHの元メンバー・アイナ・ジ・エンドで、震災により家族を喪い、歌うことでしか声を発せなくなった路上ミュージシャン・キリエ役を演じ、彼女が制作した劇中歌も注目を浴びたが、興行成績の面では苦戦したようだ。

 なお、『キリエのうた』のメインキャストには、SixTONES・松村北斗も名を連ねていることを考えると、下位3作品はいずれも旧ジャニーズタレントの出演作となる。ファンにとってはショックかもしれないが、彼らの演技を評価する声は少なくないだけに、今後も映画界で重宝されるのは間違いないだろう。